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青色申告とは?白色申告との違いや、申請の条件、控除の内容などを紹介

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個人事業主になったら必ず行うことになる確定申告。申告書類には青色申告と白色申告の2種類があります。

また、普段の経理業務をよりスムーズにしてくれる会計ソフトを利用すると、毎月の経理だけでなく、確定申告書類の作成も驚くほど簡単かつスピーディに行えます。本記事では、青色申告の概要やメリット、白色申告との違い、そして青色申告を便利にする会計ソフトについて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

青色申告とは?

青色申告とは?

青色申告とは、複式簿記など一定の水準で記帳する確定申告制度のことです。確定申告の制度にはもうひとつ白色申告がありますが、青色申告を行うと「青色申告特別控除」という税制上の優遇を受けられます。

白色申告の場合、複式簿記で記帳する必要はありません。取引ごとではなく、日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法で記帳できます。そのため、簿記に関する知識がない方でも申告することが可能です。ただし、税制上の優遇は受けられません。

青色申告を初めて行う場合は、まず管轄の税務署に「所得税の青色申告承認申請書」を提出したうえで、受理される必要があります。もし提出していない、あるいは受理されていない場合、該当期間は白色申告しか行うことができないので忘れないようにしましょう。

また、実際に青色申告を行う場合は確定申告書や青色申告決算書などの書類の提出が必要です。なお、確定申告書は青色申告・白色申告ともに共通の様式です。書類を提出するには、管轄の税務署に持参もしくは郵送するか、e-Taxによる電子申告を利用します。

青色申告できる方の条件

青色申告を行うには、所得税の青色申告承認申請書の提出のほかに条件があります。それは、所得税法における10種類の所得のうち、事業所得・不動産所得・山林所得のいずれかを得ていることです。

給与所得を得ていて勤務先で年末調整が行われるサラリーマンやパートであっても、事業所得・不動産所得・山林所得のいずれかを得ていれば、青色申告の対象となります。

青色申告の提出期限

青色申告を行うには、提出期限までに管轄の税務署に所得税の青色申告承認申請書を提出し、受理される必要があります。提出期限は原則として、その年の3月15日です。なお、1月16日以降に新規開業した場合は、開業日から2ヵ月以内に提出しましょう。

確定申告の時期になってから急に思い立って「青色申告をしよう!」と思ってできるものではないので、注意が必要です。

青色申告の提出書類

青色申告を行う際には、必ず確定申告書と青色申告決算書の提出が必要です。控除を受ける場合は、その内容に応じて領収書や控除関係書類などを添付します。書類を添付する際は、添付書類台紙などに貼付して提出しましょう。

青色申告決算書は日々の帳簿付けの結果を決算書の形式で記入するもので、貸借対照表・損益計算書といった決算書類で構成されています。

青色申告に必要な帳簿書類(貸借対照表・損益計算書)

青色申告には、貸借対照表・損益計算書からなる青色申告決算書の提出が必要です。ただし、10万円控除の場合は貸借対照表・損益計算書に関しては、現金出納帳・売掛帳・買掛帳・経費帳・固定資産台帳といった帳簿書類を備え付けた簡易な記帳でも良いとされています。

65万円または55万円の控除を受けるには複式簿記による記帳が必要です。

なお、青色申告に必要な決算書類や帳簿書類は、7年間保存しておかなければなりません。一方、請求書・見積書・納品書・送り状などの書類は保存期間5年とされています。

保存していないと、青色申告後に税務署による税務調査を受けた場合に、不利益を被るリスクがあるのでご注意ください。

青色申告と白色申告の違いとは?

青色申告と白色申告の違いとは?

ここでは、青色申告と白色申告の違いについて解説します。

まず、白色申告は、個人・法人問わず事業を行う方に必要な、原則的な確定申告の方法のことです。一方、青色申告は一定の条件を満たし、税務署長から承認を受けた者が行うことができる、税制上の優遇を受けるための確定申告制度を指します。

つまり、白色申告はデフォルトの状態なので、青色申告の条件を満たしていない方は自動的に白色申告になるという仕組みです。

また、白色申告の記帳方法は簡易簿記で良いとされており、提出書類は確定申告書と収支内訳書だけで済むなど、青色申告に比べると手間がかかりません。

青色申告の場合は記帳方法が複式簿記なので、一定の会計知識が必要で、青色申告決算書を構成する貸借対照表・損益計算書を作成する手間がかかるなど、白色申告とは異なる特徴があります。

青色申告と白色申告のメリット、デメリット

青色申告と白色申告のメリットおよびデメリットを表にまとめました。

  メリット デメリット


青色申告
● 青色申告特別控除を受けられる
● 青色事業専従者給与の控除を受けられる
● 売掛金や貸付金などの帳簿価額の一部を貸倒引当金繰入として経費に計上できる
● 純損失の繰越し・繰戻しが可能
● 複式簿記の知識が必要
● 経理処理を行うために、ある程度の労力・時間を要する

白色申告
● 複式簿記の知識が不要
● 取引ごとではなく、日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法で記帳できる
● 税制上の優遇を受けられない

次の章以降で、青色申告のメリット(4つの特典)について詳しく説明します。

青色申告で受けられる4つの特典

青色申告は、白色申告よりも手間がかかる一方で、受けられる特典が4つあります。以下では、青色申告で受けられる4つの特典を解説します。

1.青色申告特別控除

1つ目の特典は、青色申告特別控除です。所得金額から最高65万円、55万円、10万円の控除を受けることができます。

所得税は、所得金額から控除額を引いた「課税所得金額」に税率をかけて算出されるため、控除額が多いほど所得税の負担を抑えることができます。つまり、最もメリットが大きいのは65万円の控除です。

最高65万円の控除を受けるには、日々の取引を複式簿記で記帳したうえで、貸借対照表・損益計算書を添付した書類を申告期限内に提出しなければなりません。さらにe-Taxによる申告または優良な電子帳簿保存のいずれかを行う必要があります。

e-Taxや電子帳簿保存を利用しない場合、受けられる控除は最大で55万円です。また、記帳の形式が簡易簿記であったり、貸借対照表・損益計算書の添付がなかったりすると、控除額は10万円になります。

2.青色事業専従者給与

2つ目の特典は、青色事業専従者給与です。青色申告者が、同一生計かつ15歳以上の家族を業務に従事させている場合、家族にお支払いする給与を経費に算入することができます。白色申告のように控除額が定められていないため、妥当性のある範囲内で給与を設定することが可能です。

青色事業専従者給与の控除を受ける場合は「青色事業専従者給与に関する届出書」を、その年の3月15日まで(新規開業もしくは新たに専従者が増えた場合は2ヵ月以内)に提出する必要があります。

3.貸倒引当金繰入

3つ目の特典は、貸倒引当金繰入の計上です。事業を行ううえで生じた売掛金や貸付金などの債権を合計した帳簿価額の5.5%以下を、貸倒引当金繰入として経費に計上できます。

貸倒引当金繰入は資金繰りに悪影響を及ぼさないため、白色申告にはない大きなメリットといえます。

4.純損失の繰越しと繰戻し

4つ目の特典は、純損失の繰越しと繰戻しです。純損失は簡単にいうと赤字のことです。青色申告者は、赤字分を最大で3年間にわたって繰越し、もしくは繰越しを行わない代わりに損失額が生じた年の前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることができます。

繰越し分については、翌年度以降に所得から控除することができます。繰戻しは前年も青色申告をしている場合に行うことができ、還付される所得税額は「前年の所得税額-前年の所得から純損失を差し引いて税率をかけた額」で算出します。

要するに、前年に所得税の対象となった黒字分と相殺することで、所得税が戻ってくるということです。

赤字の年は所得税をお支払いしなくて良いので確定申告は不要というイメージがあるのではないでしょうか。しかし、青色申告の場合は、赤字でも確定申告をすることで節税メリットを受けられる可能性があります。

青色申告に適している方

青色申告に適しているのは、「今後の事業の成長を望む方」および「法人化を検討している方」です。以下、それぞれについて詳しく説明します。

今後の事業の成長を望む方

「副業として、ある程度の収入があれば良い」「扶養の範囲内で、お小遣いを稼げれば十分」といった考え方ではなく、「本業として、腰を据えて取り組みたい」「これから事業規模を拡大させて、さらに売上を伸ばしていきたい」という場合は、青色申告を選択すると良いでしょう。

青色申告を行えば、控除できる金額が白色申告よりも多くなり、節税につながります。

法人化を検討している方

「将来的に株式会社や合同会社を設立したい」とお考えの方には、青色申告がおすすめです。法人化すると経理処理が複雑になるため、個人事業主の時期から青色申告を選択して複式簿記に慣れ、税金に関する知識を身につけておきましょう。

「日々の経理処理や確定申告に関する作業をすべて税理士に依頼する」という方法もあります。しかし、ある程度はご自身でも経理処理の内容やどのように税額や控除額などが計算されるのかを把握しておくことをおすすめします。

要注意!令和2年以降、最高65万円の青色申告特別控除を受けるにはe-Taxによる申告が必要

要注意!令和2年以降、最高65万円の青色申告特別控除を受けるにはe-Taxによる申告が必要

令和2年分以降の確定申告から青色申告特別控除額が変更になりました。税制改正によって、これまで65万円控除を受けることができていた従来の方法での青色申告の控除額が「55万円」に変更となったのです。

ただし、これまでの方法に加えてe-Taxでの青色申告もしくは電子帳簿保存を行うと、引き続き65万円の控除を受けることができます。

青色申告を手軽に済ませたいときは、経費管理が楽になるクラウド型経費精算サービスを活用しよう

青色申告を手軽に済ませたいときは、経費管理が楽になるクラウド型経費精算サービスを活用しよう

青色申告には多くのメリットがありますが、白色申告よりも手間がかかるということもあり、「やっぱり白色申告でいいかな…」と考えている方に朗報です。

青色申告は記帳方法が複式簿記なので若干の会計知識が必要であるほか、記帳が必要な帳簿のなかに「経費帳」があるため、必要経費をすべてまとめる必要があります。

経費管理に自信がない方や本業で忙しい方は、クラウド型経費精算サービスを利用すると、経費管理の手間を削減できます。記帳におけるひと手間を削減するだけでも、青色申告が格段に楽になることでしょう。

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青色申告では複式簿記による正確な記帳が求められるため、日々の経費管理を効率化することが重要です。事業のお支払いをビジネスカードに集約すれば、利用明細で取引の日付や金額を一元管理でき、帳簿付けの手間を軽減できます。

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まとめ

まとめ

青色申告は白色申告よりも手間がかかるものの、節税メリットが非常に大きい確定申告制度です。

ご自身が事業で得た利益を可能な限り手元に残しておくためには、「青色申告特別控除を受ける」「青色事業専従者給与の控除を受ける」「貸倒引当金繰入の計上を行う」「純損失の繰越し・繰戻しを行う」など、利用可能な節税策を着実に実践していくことが大切です。

一方、会計知識がない方やあまり手間をかけたくない方は、青色申告を諦めているかもしれません。そのような方には、クラウド型経費精算サービスや「かんたんクラウド」といった会計ソフトの利用をおすすめします。

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経費管理の効率化と節税対策を進めながら、ご自身に合った方法で無理のない運用を行っていきましょう。

(※)「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカン・エキスプレスの登録商標です。(株)クレディセゾンは、アメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき使用しています。

この記事を監修した人

稲村 優貴子
稲村 優貴子
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2001年FP資格を取得し独立。2006年から6年間日本FP協会鳥取支部長。現在FP For You代表として年間500件の相談・講演・執筆・HTBテレビ・HBCラジオ等のメディア出演業務を行っている。余市町出身。二児の母。得意分野はライフプラン、iDeCo、保険、年金、家計節約、不動産。趣味は旅行(ディズニー)、食べ歩き、スカッシュ、ホットヨガ。世界遺産検定勉強中。

【保有資格】
CFP、心理カウンセラー2級、生命保険大学課程(TLC)