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配賦とは?メリット・デメリット・設定方法なども徹底解説!
こちらの記事では、配賦について徹底解説。配賦を利用するメリット・デメリットに加えて、配賦の設定方法もあわせて紹介します。これから配賦を導入するという方は、ぜひ参考にしてください。
配賦とは?
配賦とは店舗や部門に対して、共通経費をある一定の基準によって振り分けることです。例えば工場内でさまざまな部門がある会社であれば、工場全体で購入した機器の経費を部門ごとに分ける必要があります。そのときに配賦を決めておき、部門ごとの経費が明確にします。
会社の規模が大きくなってきて店舗や部門が増えたタイミングで、経費のルールを決める配賦を導入することが多いです。
配賦の目的
配賦の目的は、費用を平等に分担することです。例えば同じフロアに第1営業部と第2営業部がある会社で、同じコピー機を利用しているとします。コピー機の購入費用を第1営業部がすべて負担するとなれば、不平等な状況が起こってしまいます。そうした事態を防ぐために、あらかじめ配賦を決めて経費での平等性を保つ必要があります。
配賦の決め方は、状況によって異なります。先ほどのコピー機の例であれば、平等に配賦する方法や、それぞれの営業部の人数比率に応じて配賦する方法があります。いずれにせよ費用を平等に分担することを目的として、配賦基準を設定する必要があります。
配賦のメリット
配賦を利用するメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
基準を決めてしまえば費用分配がやりやすくなる
明確な基準が決まればコスト削減への取り組みなど会社全体のモチベーションがあがる
配賦によって明確な基準を決めれば、経費分配がスムーズになるだけでなく、数字も明確になるので利益の計算がしやすくなります。社員が担当部門だけでなく会社全体の利益を意識することになるため、モチベーションアップにもつながります。
配賦のデメリット
すべての部署が納得するようなルールを作ることが難しい点が、配賦のデメリットです。配賦の基準は売上高、人員数、工数、材料費などさまざまな基準で決められます。どの部署も経費負担は少なくしたいので、部署によって配賦を決める基準の希望が異なる場合があります。
配賦は経費を平等に分担することが目的なので、平等性のある配賦基準をしっかりと決めなければなりません。
配賦基準の設定方法
配賦基準の決め方はさまざまな方法がありますが、ここでは企業で採用されることが多い「部門別配賦」と「製品別配賦」をご紹介します。
どの方法が向いているかは企業によって異なるので、自社に合った配賦基準を設定しましょう。
部門別配賦
部門別配賦とは、費用を間接部門と直接部門に分けて、間接部門で生じた費用を配賦基準に応じて直接部門に配賦します。部門別配賦はさらに以下の3つの種類に分けられます。
・直接配賦法
・階梯式配賦法
・相互配賦法
直接配賦法は間接部門の費用を、直接部門にのみ配賦する方法です。配賦方法がわかりやすく、シンプルな配賦方法をのぞむ企業におすすめです。
階梯式配賦法はそれぞれの部門に優先順位をつけ、順位が高いものから配賦していく方法です。経費の優先順位がわかりやすい場合におすすめの配賦基準です。
相互配賦法は間接部門の費用を配賦したあと、製造を担当した部署にのみ二次配賦する方法です。製造部門が明確に分かれている会社におすすめの配賦基準です。
製品別配賦
製品別配賦は製品の製造工程で生じる費用のなかで、直接製品に配分できない費用を人数や工数などの基準に応じて製品ごとに配賦する方法です。具体的にはまず配賦率を求め、その配賦率を製品ごとの機械作業時間に乗じて算出します。製品を基準に配賦していくので、製品をベースに管理している会社におすすめです。
精度が高い配賦基準を設定するコツ
会社で配賦基準を採用する場合は、各店舗・部門の担当者の話し合いのもと、どの基準を採用するか決定します。
ここで大切なポイントは、会社全体の利益を担当者に意識させること。自分の店舗・部門の利益を最優先してしまっては、店舗や部門間で衝突が起こる可能性があります。配賦の目的は費用を平等に分配することで、自分の店舗・部門の利益を最大化することではありません。
そのため配賦のシミュレーションをするときには、各店舗・部署ごとのシミュレーションを全員に提示して、会社にとって最適な配賦基準であることを説明しましょう。その際には各基準に応じた原価管理システムを利用すれば、精度の高い配賦基準のシミュレーションをだすことができます。その各シミュレーションを基に店舗・部署の担当者が会社全体の利益を出すことで納得すれば、社内の結束はより強くなるでしょう。
よくある質問
Q1 配賦とは?
配賦とは店舗や部門に対して、共通経費をある一定の基準によって振り分けることです。
Q2 配賦の目的
配賦の目的は、費用を平等に分担することです。
まとめ
繰り返しになりますが、配賦の目的は費用を平等に分配することです。そのためにはどんな配賦基準がいいのかを考え、採用していく必要があります。これから配賦の導入を考えている会社の方は、会社全体を見渡して配賦基準を決めるようにしましょう。
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この記事を監修した人
【保有資格】
CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員