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個人事業主が融資を受ける5つの方法を紹介!補助金や助成金についても解説
ただ、事業を行ううえで資金が必要なのは大企業も中小企業も個人事業主も同じですが、法人格を有していない個人事業主でも融資を受けることは可能なのでしょうか。
個人事業主は資金的に余裕がないことも多いので、融資を受けられるかどうかは事業の継続に大きく関わるポイントです。
今回は、個人事業主でも融資を受けられるのかどうかや個人事業主が融資を受けるための具体的な方法について説明すると同時に、個人事業主におすすめのセゾンのビジネスカードをいくつか紹介します。
個人事業主でも融資は受けられる?
結論からお伝えしておくと、個人事業主でも金融機関からの融資を受けることはできます。
資金不足に陥りそうなときでも、融資を頼りにできる可能性があるというのは、多くの個人事業主の方にとってよいニュースといえるでしょう。
ただし属性の兼ね合いで、審査が多少厳しめになることは覚悟しておかなければなりません。
個人事業主が融資を受ける5つの方法
個人事業主が融資を受ける方法としては、主に以下のような方法が考えられます。
・日本政策金融公庫からの融資
・銀行融資
・ビジネスローン
・カードローン
・キャッシング
それぞれの方法について、説明します。
日本政策金融公庫からの融資
日本政策金融公庫は政策金融機関のひとつであり、民間金融機関の取り組みを補完し、事業に取り組む方への支援を行っています。
個人事業主の方が融資を受ける場合は「国民生活事業」での融資となり、担保の有無やこれから創業するのかどうかなどにもよりますが、1%台や2%台の金利で融資を受けることができます。
民間金融機関を利用する場合は、3%台~の金利での融資となるケースが多いため、非常に有利な条件と言えるでしょう。
また、融資の平均額は約1,000万円、融資限度額7,200万円(うち運転資金4,800万円)となっており、高額融資を受けやすいのも大きなメリットです。
銀行融資
銀行や信用金庫といった民間金融機関では、上述した日本政策金融公庫ほど低金利ではないものの、比較的低めの金利で融資を受けられます。
事業者向けローンや用途を問わないフリーローンなどいくつかの選択肢があるので、資金需要にとって最適なローンを選ぶことができます。
融資実行までに時間がかかることも多く、保証や担保の提示を求められることもあるなど、日本政策金融公庫よりは条件が厳しくなりますが、個人事業主の方が融資を受けたい場合には貴重な選択肢のひとつです。
ビジネスローン
ビジネスローンは、銀行やノンバンクなどで取り扱われているローンで、名前の通りビジネスのための資金を調達する際に利用できます。
銀行で取り扱われているものは比較的低金利での融資が可能、ノンバンクで取り扱われているものは最短即日などのスピーディーな融資が可能と、取り扱っている金融機関によってローンの特徴は異なります。
そのため、返済負担を抑えたい、少しでも早く融資を受けたいなど、それぞれが抱える事情にもっとも沿ったローンを選んで利用できます。
日本政策金融公庫からの融資や銀行融資と比較すると、総じて金利は高めになっているので、返済計画をきちんと組んだうえで利用することが重要です。
カードローン
カードローンには、銀行系カードローン、信販・クレジット系カードローン、消費者金融系カードローンなどの種類があります。
比較的すぐに融資を受けられるものが多いのはメリットですが、日本政策金融公庫や民間金融機関からの融資と比較すると金利設定は高めなので、計画的な利用を心がける必要があります。
消費者金融系カードローンを中心に初回無利息期間を設けているものもあるので、すぐに返済できる当てがあるのであれば、そういったところを利用することで利息の支払いなし、あるいは少なめで済むかもしれません。
なお、消費者金融のような貸金業者からお金を借りる場合、借りられる金額の上限は原則として年収(所得)の3分の1までとなるため、必要な金額を借りられない可能性があることは念頭に置いておく必要があります(個人事業主の場合、一定の要件を満たすことで3分の1を超える融資が可能となる例外もあり)。
また、カードローンで借りた資金は原則として用途自由ですが、中には事業資金に充てられない可能性があることにも注意しておきましょう。
キャッシング
クレジットカードを利用している場合、カードに付帯しているキャッシング枠を利用してキャッシングを行うこともできます。
キャッシング枠はもともとクレジットカードに付帯しているものなので、利用するにあたって申し込んだり、改めて借入のための審査を受けたりする必要がなく、すぐに利用することができるのが大きなメリットです。
クレジットカードのキャッシング枠の限度額は、ショッピング枠と合算になっていることも多いので、ショッピング枠の利用金額次第ではキャッシング枠で調達できる金額が制限される可能性があります。
なお、キャッシングを利用するためには、予めキャッシング枠を設定しておく必要があります。キャッシング枠を設定していない場合、キャッシングは利用できないので注意しましょう。
個人事業主が融資を受けるために用意するもの
公的機関や銀行などで融資を受ける場合、事業の様子や今後の展望などを踏まえて融資の可否が判断されます。
そのため、申し込みにあたっては事業計画書・資金繰り表・決算書・試算表といった書類の提出が求められることが多いです。
あらかじめ上述したような書類を用意したうえで申し込みを行うことで、スムーズに融資の審査を受けられるでしょう。
カードローンを利用する場合はこういった書類は必要ないことが多いですが、ビジネスローンや金融機関によっては必要なこともあるので、申し込み前にローンの商品概要などを確認しましょう。
個人事業主が利用できる補助金や助成金もある
個人事業主が資金調達を行う場合、融資を受けるというのが主な選択肢ではありますが、ほかに補助金や助成金を利用するという方法も考えられます。
補助金や助成金はどちらも原則として返済は不要なので、利用できれば資金繰りが一気に改善されることも多いです。
ただし、補助金や助成金にはそれぞれ支給のための条件が設けられているため、誰でも利用できるわけではありません。
また、申請してから実際に入金されるまでに相当の時間がかかる場合もあるので、喫緊の資金需要を満たすためには利用できないこともあります。
それでも資金調達の方法として補助金や助成金が有用であることは間違いないので、どのような補助金や助成金が利用できる可能性があるかを把握しておくことは、非常に重要です。
現在は新型コロナウイルスの感染拡大により、利用できる補助金や助成金が増えていたり、支給条件が変更されていたりしますので、現在個人事業主の方が利用可能だったり過去利用できたりしていた主な補助金や助成金を、以下に表でまとめました。
補助金・助成金 | 概要 |
---|---|
持続化給付金 | 売上が前年同月比50%以上減少している場合に、事業の継続を下支えし事業全般に広く利用できる |
家賃支援給付金 | 緊急事態宣言の延長等により、売上の減少に直面する事業者の事業継続を下支えするため、地代や家賃の負担を軽減する給付金を利用できる ※現在は申請できません |
生活福祉資金貸付制度 (住宅確保給付金) |
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で収入が減少し、生活が困窮している場合に利用できる |
小学校休業等対応支援金 (委託を受けて働く方向け) |
小学校等の臨時休業に伴い、子どもの世話を行うために契約した仕事ができなくなった、個人で仕事をする保護者が利用できる |
現在利用できる補助金や助成金でも、申請締め切りが予定より早められることもあります。
補助金や助成金を利用したい場合はあらかじめその制度のホームページなどに目を通して、申し込みが可能なことを確認したうえで申し込みましょう。
個人事業主の方はビジネスカードの利用もおすすめ
事業用として利用できるビジネスカードがあれば、支払いを遅らせてキャッシュフローを安定させることができますし、ビジネスに役立つ付帯サービスを利用することもできます。
カードの種類によってはキャッシング枠を利用して資金調達を行うこともできますし、支払いで貯まるポイントを備品の購入などに利用することで、経費削減にも役立ちます。
以下ではセゾンのおすすめのビジネスカードとして、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カードとセゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カードの2つを紹介します。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは、ビジネスに役立つサービスや特典が豊富に付帯しているビジネスカードです。
「ビジネス・アドバンテージ」はビジネスカード会員限定の優待プログラムであり、ビジネスを効率的に進めるのに役立ちます。
プログラムの一部を抜粋すると、
・週刊ダイヤモンドを優待料金で年間定期購読できる
・TKPの貸会議室ネットに掲載されている会議室の室料が10%オフ
・ハーツレンタカーの利用料金がアフォーダブル料金(事前予約割引料金)よりさらに10%オフ
など、さまざまな優待を利用できます。
引き落とし口座も個人名義口座と代表者名が併記されている法人名義口座から選べるため、法人名義の口座を引き落とし口座として設定することで、経費管理を楽に行うことが可能です。
経費管理という観点では、クラウド型経費精算サービス「Staple」の月額料金が6ヶ月無料になる優待クーポンが付帯していることも見逃せません。
永久不滅ポイントも海外でのご利用で2倍貯まるので、海外出張や海外での買い付けなどが多い方だとポイントも効率的に貯められますが、飛行機利用のためにマイルをためたい方は「SAISON MILE CLUB」への登録がおすすめです。
SAISON MILE CLUBに登録することで、ショッピング1,000円につきJALのマイルが10マイルたまるようになるので、経費の支払いなどでマイルをたくさんためることができます。
また、本カードを提示することで国内主要空港のラウンジは無料で利用可能ですが、それだけではなく、世界1,500ヵ所以上で使える海外空港ラウンジサービス「プライオリティ・パス」に登録すれば、国内だけでなく海外の空港ラウンジまで無料で利用できるようになります。
通常年会費は469米ドルですが、本カードを持っているだけで無料で登録できるのはまさに圧巻です。
旅行傷害保険も海外旅行で最高1億円、国内旅行で最高5,000万円を補償してくれるものが付帯していますので、世界中を忙しく飛び回る個人事業主の方のサポートも万全です。
追加カードも1枚につき3,300円(税込)の年会費で最大9枚まで発行できるので、一人で事業を行っている方だけでなく、従業員を雇って事業を行っている個人事業主の方にとっても使いやすいビジネスカードと言えるでしょう。
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードでも、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードと同じようにビジネス・アドバンテージが利用できますし、引き落とし口座も個人口座と代表者名が併記されている法人口座から選択可能です。
ただ、本カードは「ビジネスニーズに特化する」ことを目的として作られたカードでという点で、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードとはカードとしての立ち位置が異なっています。
ビジネスニーズに特化した特典として、事業を行ううえで利用する機会の多い以下の10の特定加盟店で利用した場合には、永久不滅ポイントが通常の4倍貯まるようになっています(※)。
※他カードにてSAISON MILE CLUBへご入会いただいている方は本サービスの対象外となります。
・アマゾン ウェブ サービス
・エックスサーバー
・お名前.com ドメインサービス
・クラウドワークス
・cybozu.com
・さくらインターネット
・マネーフォワード
・かんたんクラウド(MJS)
・モノタロウ
・Yahoo!ビジネスセンター
空港ラウンジサービスや旅行傷害保険といった、限られたシーンでしか利用する機会のないサービスではなく、普段から利用する機会の多いビジネスサービスでの優遇を付帯しているあたりに、「ビジネスニーズへの特化」を感じ取ることができるでしょう。
なお、特定加盟店の中に含まれているモノタロウでは、土日祝にはモノタロウブランドが10%オフになるクーポンコードが配布されており、お得に買物ができることも見逃せません。
申し込みの際に必要なのは本人確認資料だけで、決算書や登記簿謄本などはいっさい必要なく、オンラインでの申し込み後最短3営業日程度でカードが郵送されてくるので、仕事が忙しい個人事業主の方などでも簡単に申し込むことができます。
付帯サービスをビジネス向けのものに厳選しているため、年会費無料、9枚まで発行可能な追加カードも年会費無料と、コスパに優れたビジネスカードです。
事業を始めて間もない方や、クレジットカードの保有コストを抑えながらビジネスに役立つサービスのみを利用したいと考えている個人事業主の方には、最適なカードと言えるでしょう。
利用できる融資やビジネスカードを活用して柔軟に対応しよう
お金の問題は事業を行ううえで常に付いて回る問題ですが、個人事業主でも金融機関から融資を受けることは可能です。
日本政策金融公庫の融資や銀行などの民間金融機関からの融資、カードローンを利用した融資など選択肢は多いので、事前に返済計画を立てたうえで利用することを心がけましょう。
また、ビジネスカードを利用すれば即時の現金払いと違って、支払いを先送りできるのでキャッシュフローを安定させることができるのに加えて、付帯している特典やサービスを活用することでビジネスをより有利に進めることもできます。
セゾンでも、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードとセゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードという2種類のビジネスカードを取り扱っています。それぞれの特長を比較したうえでより適しているカードを選んでください。
この記事を監修した人
【保有資格】
CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、社会保険労務士