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ビジネスカード

経費処理を行ううえで知っておきたい法人カードの仕訳について

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経費処理を行ううえで知っておきたい法人カードの仕訳について
法人カードを作った後に気をつけなければならないことが、“経理処理”です。
「計上する経費をどのように仕訳をして、勘定科目はどのようにすればよいか、いまひとつよくわからない」という方もいらっしゃるでしょう。

しかし、法人カードの経理はポイントを押さえておけば難しいことではありません。そこで本記事では、初めて法人カードを扱う人でも分かりやすいように“仕訳”についてご紹介します。

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法人カードの“仕訳”とは

法人カードの“仕訳”とは

法人カードを使用する際の仕訳といっても、さまざまな支払い方法があります。支払い方法によって仕訳が異なるので、まずは支払いごとの仕訳の仕方をおさえておきましょう。

■一括払い

一括払いの場合、「未払金」が発生することがないのでそのまま仕訳をすることが可能です。法人カードを一括払いにしている方は、経費仕訳を簡単に済ませることができます。

■分割払い

分割払いの場合、どの時期に経費を記入しても「未払金」が発生してしまいます。そのため、一括払いのようにそのまま仕訳をすることができず、未払金を記入し、支払いを行った後にその金額を消していくという作業が必要になります。

ここで押さえておきたいのが、利子の扱い方です。利子は、経費として計上することができます。利子を計算し忘れて仕訳を行うと、帳簿の数字が合わなくなる可能性があります。経費計算する際には、利子手数料を忘れずにチェックしましょう。

分割払いは帳簿を記入するうえで面倒な点が多いため、なるべく分割払いでの支払いを避けることをおすすめします。

■リボ払い

リボ払いも基本的に分割払いと同様です。未払金が発生し続け、支払いをするたびに未払い金を消していく必要があります。もちろんリボ払いで発生した利子手数料も、経費として計上することができます。

リボ払いと分割払いの大きな違いは支払う期間が長期化することです。リボ払いにすることで1ヵ月の支払いを安くすることができる一方で、毎月の帳簿に記入をしなくてはいけないという問題点があります。

申告の種類で異なる、法人カードの仕訳

申告の種類で異なる、法人カードの仕訳

個人事業主や代表取締役の方が法人カードを使用する際、確定申告の書類によって法人カードの仕訳に微妙な違いが生まれます。白色申告の人と青色申告の人では仕訳のやり方が異なるので、気をつけましょう。
具体的にどのように仕訳が異なるのかを白色申告と青色申告に分けて解説していきます。

■白色申告

白色申告の場合、取引が発生した日の仕訳になります。そのため購入した日の記録を帳簿に記入していけば問題ありません。白色申告の方は、単式簿記でよいため個人のクレジットカードを使用しても、法人カードを使用しても手間に大きな差はありません。

■青色申告(65万円控除の場合)

青色申告は白色申告とは異なります。100,000円控除の場合は同じ仕訳と考えて問題ありませんが、650,000円控除の場合は青色申告の書き方があります。

もし個人用クレジットカードをお持ちで、プライベート用とビジネス用と併用してクレジットカードを利用していた場合。ビジネス費用に対してカードを使用した日に「事業主借」と記載していくことになります。
そのため、法人カードで支払いを行った日を記入するのではなく、お金が引き落とされた日に「未払金」を支払ったことになります。
上記のように、青色申告の場合は、プライベート用のクレジットカードを使用すると帳簿を作成する際に少々面倒になります。

プライベート利用は「個人用クレジットカード」、ビジネス利用には「法人カード」と使い分けることで仕訳の手間を省くことができ、引き落とされた日を記入していけば仕訳として問題ないので、簡略化することができます。この時、事業年度をまたぐ場合は簡略できないので、年をまたいだ支払いは気をつけるようにしましょう。

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法人カードで仕訳を行うメリット

法人カードで仕訳を行うメリット

法人カードは従来の個人のクレジットカードを使うよりもメリットがたくさんあります。その中でもメリットが大きいのが仕訳です。

■年会費を経費として計上することが可能

いくら会員として優遇されたカードでも、毎年数万円かかってしまう年会費。個人事業主は仕事に必要なものを個人用のクレジットカードで購入することができますが、この年会費だけは経費として計上することができません。ただし法人カードの年会費であれば経費として計上することができます。

■法人カードの明細自体が領収書代わりになる

法人カードは、領収書をもらい忘れて経費として計上できないということがありません。カードの明細自体が領収書の代わりとなるため、経費の証明としても活用することができます。

■キャッシュフローの管理が楽

支払い方法を法人カードに一本化することで、社内のお金の動きの全体像を把握することが簡単になります。

現金払いの場合はどこにどのようなお金使用されているか把握できないこともあります。しかし、法人カードを導入することで、支払日のデータや明細に目を通すだけで会社のキャッシュフロー(お金の動き)を追いやすくなります。
「帳簿が複雑化して会計処理をどうしてよいかわからない」という問題を解決することが可能になり、「経理処理を簡略化する」という意味でも法人カードを導入するメリットは大いにあると言えます。

もちろん個人事業主の方も同じようにキャッシュフローを簡略化して閲覧することができるので、資金繰りの予測を立てやすくなります。

■利用明細の同期が可能なのもポイント

最近では法人カードとクラウド会計ソフトを連動することで、さらにキャッシュフローを把握しやすくなりました。法人カードを連携しておけば、クラウド会計ソフトに利用明細が同期されるため、わざわざカードの利用明細を入力する必要がありません。

このサービスを活用すれば経理処理がさらに効率化され、簡略化したわかりやすい帳簿を作成することができます。

法人カードで仕訳を行ううえで意識したい点

法人カードを使用することで経理を簡略化できるというメリットがありますが、仕訳をする中で意識しなければならないこともあります。

■経費内容の見直し

法人カードを積極的に使用して経費が多くなれば、当然支払いの金額も大きくなります。
経費として正しい使い方をしているかどうか、経費の見直しが必要かどうかを締め日毎に検討しましょう。

経費の見直しをしっかりしておかないと資金繰りで困り赤字を出してしまう可能性もあります。事業を円滑にするためにも定期的に経費の見直しをするようにしましょう。

■支払い方法の見直し

資金繰りが難しく一括払いで対応できなくなる場合、支払い方法の見直しが必要になります。リボ払いで対応できるか、分割払いはどうかを検討したうえで支払い方法を検討しましょう。

■収入と支出のバランス

個人事業主の方は収入と支出のバランスを見極めながら法人カードを使いこなすようにしましょう。

収入と支出のバランスがとれているか毎月分析し、そのうえどの程度法人カードを使用してよいのか使用頻度と限度額を設定して、無理のない利用計画を立てましょう。

■経費として認められるものは何か

法人カードで使用したものの全てが経費として仕訳できるわけではありません。何を経費として仕訳できるかを把握しておきましょう。

仕訳できるものには下記のような勘定科目があります。
・消耗品費
・旅費交際費
・接待交際費
・通信費
・水道光熱費
・地代家賃
・仕入高
・広告宣伝費
・工具器具備品
・外注費
・研修費
・修繕費
・租税公課

細かい仕訳ルールは事業者ごとに異なるため、仕訳の設定をしっかりと確認する必要があります。接待交際費は飲食全てが接待交際費として落とすことができるとは限りません。また、個人事業主で私用でも利用することがありうる車や自宅事務所の賃料や光熱費、それらに必要な経費などは、家事按分として割合を決めて経費に入れる場合もあります。

それ以外は、あくまで事業に関する費用と割り切って仕訳するようにしましょう。

消耗品の中で事務用品を事務用品費として計上する場合もありますが、消耗品と同じ扱いなので分ける必要はありません。簡略化した帳簿を作成しましょう。

まとめ

まとめ

法人カードを使用すると、必ず帳簿の作成をしなければなりません。そこで、経費として計上するコツさえおさえておけば、帳簿を作成する際の仕訳に困ることはありません。ぜひ帳簿作成の際に今回紹介したポイントを実践してみてください。

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監修:株式会社Plus One
監修者:代表取締役社長 平山 和之
※公認会計士・税理士