法人税はクレジットカードで納付可能!メリット、デメリットや増枠について解説
また、クレジットカードで法人税を納付する方法がわからない方や、ほかの税金も納付できるのか気になっている方もいるでしょう。
本記事では、法人税をクレジットカードで納付する際のメリットやデメリット、納付方法などを紹介します。
クレジットカードで納付できる税金の種類や、一時的に増枠ができるおすすめのビジネスカードも紹介するので、ぜひ参考にしてください。


法人税とは
法人税とは、法人が得た所得に対して課せられる税金(国税)です。「納税義務が課せられる者」と「実際に負担する者」が同一である「直接税」に分類されます。
法人税は、所得税のような超過累進課税ではなく、一定税率です。また、「申告納税方式」が採用されているため、事業年度終了日の翌日から2ヵ月以内に納税者自身が税額を計算して申告・納付をしなければなりません。
法人税はクレジットカードで納付が可能
従来、地方税などはクレジットカード払いが可能でしたが、2017年1月4日からは、国税もクレジットカードで支払えるようになりました。
これにより、クレジットカードで支払うことができる税金の種類が大幅に増えました。
事業によって発生する所得税や法人税などの各種税金は、一般的には個人の税金に比べて納税額が大きくなるため、個人向けクレジットカードではご利用可能枠を超えてしまうこともあります。
しかし、法人カードならご利用上限に余裕がある場合が多く、無理なく支払うことが可能です。
クレディセゾンのビジネスカードであれば、税金の支払いはもちろん、ビジネスに役立つ特典が多数付帯しており、申し込みもインターネットから簡単にできるので、法人カードの発行を検討している方にはおすすめです。
なお、法人税などの国税をクレジットカードで支払う場合は、民間の納付受託者(株式会社エフレジ)が運営する「国税クレジットカードお支払サイト」で手続きが必要です。
動画で紹介 クレジットカード納付がおすすめの理由
クレジットカードで法人税を納付する6つのメリット
クレジットカードで法人税を納付する場合は、さまざまなメリットがあります。主なメリットは以下のとおりです。
● 24時間いつでも利用できる
● 時間をかけずに迅速に納付できる
● 税金を一元的に管理できる
● 実際のお支払いまで余裕を持てる
● 税金の納付額に比例してポイントが貯まる
● 税金を納めた履歴がご利用明細書に記録される
それぞれ解説します。
①24時間いつでも利用できる
クレジットカードによる税金の納付は、納税サイトがメンテナンスなどで利用できない場合を除き、基本的に24時間いつでも可能です。
夜間や休日もシステムを利用して税金の納付ができるため、時間帯や曜日によって納税に関する業務が滞ることがありません。
②時間をかけずに迅速に納付できる
従来の税金の納め方は以下のとおりです。
・金融機関の窓口
・所轄の税務署の窓口
・コンビニなど
これらの方法では、納付場所まで足を運ぶ時間や手間がかかります。
クレジットカード払いはインターネットで納付手続きが可能で、窓口まで足を運ぶ手間がありません。自宅や事務所を出ることなく納付できるため、経営者や税務・経理担当者などの負担が軽減されます。
③税金を一元的に管理できる
現金での納税では、税金の種類ごとに振込先や納付先、納付するタイミングなどがバラバラです。日頃から細かくチェックしておかないと、税金の納付漏れが発生する可能性があります。現金で税金を納付する場合、管理に多大な労力を要します。
税金を納める方法をクレジットカード払いにすると、一元的な管理ができます。
クレジットカード会社からは、利用代金の明細書が毎月発行されます。各種税金の納付状況や金額などがひと目でわかるようになるのは、たいへん便利なメリットです。
④実際のお支払いまで余裕を持てる
クレジットカードで税金を支払う場合、「法定納期限内に納付の手続きが完了した日」が納付日とされます。
つまり、納付日に現金がなくても、クレジットカードで納付すれば税金のお支払いが可能です。
利用代金の引き落とし日までにお金を用意すれば良いため、資金繰りに余裕を持てます。
例えば、クレディセゾンのビジネスカードは、毎月10日締めの翌月4日支払いです。クレジットカードによる決済から実際の支払い日までは最大56日間の猶予があるため、キャッシュフローにゆとりが生まれます。
法定納期限内に「国税クレジットカードお支払サイト」で納付手続きが完了していれば、引き落とし日が法定納期限を過ぎていても、延滞税は発生しません。
クレジットカード会社によっては、一括払いだけでなく分割払いやリボ払いなどの支払い方法もあります。クレディセゾンのビジネスカードでは、あとからリボ払いに変更可能なため、事業の状況に応じて柔軟に対応できます。
⑤税金の納付額に比例してポイントが貯まる
税金の種類はかなりの数にのぼり、その総額は大きな金額になります。
事業関係だけで多額の税金を支払う場合もあるでしょう。
これらの税金をクレジットカードで支払えば、税金の納付額に比例してポイントが貯まります。
また、クレジットカードによっては、貯まったポイントをマイルに交換できるので、出張で飛行機を利用する機会が多い方は交通費も節約できるメリットがあります。
⑥税金を納めた履歴がご利用明細書に記録される
クレジットカードで税金を納めれば、支払った履歴がご利用明細に記録されます。
セゾンカードの場合は、会員様用WEBサービス「Netアンサー」に登録して、WEB明細に申し込みを行うと、最大15ヵ月分のご利用明細がいつでも確認可能です。PDFとして保存もできるので、面倒な経理作業に役立ちます。
キャッシュフロー改善のために法人税がすぐにわかるよう、クレジットカードの導入を検討してみましょう。
クレジットカードで法人税を納付するデメリット
クレジットカードによる税金の納付にはメリットがある反面、デメリットもあります。主なデメリットは、以下のとおりです。
● 手数料が必要になる
● クレジットカードで納付できない税金もある
● 領収書が発行されない
● 納付のたびに手続きが必要
● 納付額の上限が決まっている
それぞれ解説します。
①手数料が必要になる
「国税クレジットカードお支払サイト」で税金を納付する場合、納付税額に応じて、所定の決済手数料がかかります。下表に、納付税額と決済手数料の関係をまとめました(納付金額50,000円まで)。
| 納付税額 | 決済手数料(税込) |
|---|---|
| 1円~10,000円 | 99円 |
| 10,001円~20,000円 | 198円 |
| 20,001円~30,000円 | 297円 |
| 30,001円~40,000円 | 396円 |
| 40,001円~50,000円 | 495円 |
納付税額が1円〜10,000円の場合、決済手数料は99円(税込)です。以降は、10,000円を超えるごとに99円(税込)の決済手数料が加算されます(納付税額が50,000円を超えてからも同様)。
②クレジットカードで納付できない税金もある
法人税を含めた次のような国税はクレジットカードで支払うことが可能です。
● 法人税(連結納税を含む)
● 申告所得税および復興特別所得税
● 消費税および地方消費税
●地方法人税(連結納税を含む)
● 源泉所得税
● 申告所得税
● 復興特別法人税(連結納税を含む)
● 消費税
● 印紙税など
これらの税目に関しては、本税だけではなく、附帯税(加算税や延滞税など)もクレジットカードで納付できます。
一方で、上記以外の税目(登録免許税や自動車重量税)に関しては通常、クレジットカードでは納付できません。
ただし、登録免許税や自動車重量税の「告知分」は、クレジットカードによる納付が可能です。告知分とは、法定納期限までに納付しておらず、国税通則法第36条の規定により、税務署長によって納税の告知を実施されたケースを意味します。
(※)出典:国税庁「クレジットカード納付のQ&A Q1-1 クレジットカード納付が可能な税目を教えてください。また、附帯税(加算税、延滞税等)もクレジットカード納付は可能ですか。」
(※)出典:e-Gov法令検索「国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号) 第三十六条」
③領収書が発行されない
クレジットカードで納税した場合、領収書は発行されません。納税した事実を証明したい場合は、「納税証明書」の交付を請求してください。
納税証明書を請求してから交付されるまでに日数を要するケースがあります。すぐに納税した事実を証明しなければならない事情がある場合は、税務署や金融機関の窓口で現金で納付し、領収書を受け取りましょう。
④納付のたびに手続きが必要
クレジットカードで電気料金などの公共料金を支払う場合、初回の手続きを完了すれば、それ以後は自動的に設定したクレジットカードで決済されます。
しかし、クレジットカードでの納税に関しては、継続的な手続きではありません。自動的にクレジットカードで納付されるわけではなく、次回以降も「国税クレジットカードお支払サイト」で手続きが必要です。
⑤納付額の上限が決まっている
クレジットカードによる納付税額の上限は、1,000万円未満とされています。
また、クレジットカードは無制限に利用できるわけではなく、利用可能額の範囲内でしか決済できないことにも注意が必要です。
例えば、クレジットカードの利用可能枠が200万円で、経費のお支払いですでに100万円利用しており、法人税が150万円の場合、クレジットカードでは納税できません。
そのため、納付税額が1,000万円を超える場合や、クレジットカードの利用可能額が少ない場合は、ほかの方法で税金を納付する必要があります。
クレジットカードによっては、増枠に対応している場合があります。審査が必要なため、必ず増枠できるわけではありませんが、状況に応じて申し込むことも検討しましょう。
(※)出典:国税庁「クレジットカード納付のQ&A Q2-5 1,000万円以上の国税を納付する場合も、クレジットカード納付を利用することはできますか。」
クレジットカードで納付が可能な税金の種類
次に、どのような税金がクレジットカード払いにできるか確認しましょう。
クレジットカードで支払うことができる税金の種類は、以下のとおりです。
<国税>
・申告所得税および復興特別所得税
・消費税および地方消費税
・法人税(連結納税を含む)
・地方法人税(連結納税を含む)
・相続税
・贈与税
・源泉所得税および復興特別所得税
・源泉所得税
・申告所得税
・復興特別法人税(連結納税を含む)
・消費税
・酒税
・たばこ税
・たばこ税およびたばこ特別税
・石油税
・石油石炭税
・電源開発促進税
・揮発油税および地方道路税
・揮発油税および地方揮発油税
・石油ガス税
・航空機燃料税
・登録免許税(告知分のみ)
・自動車重量税(告知分のみ)
・印紙税
・国際観光旅客税
上記税目は、本税だけではなく、附帯税(加算税や延滞税など)もクレジットカードで納付できます。
<地方税>
・法人住民税
・法人事業税
・個人住民税
・個人事業税
・固定資産税
・事業所税
・不動産取得税
・自動車税
・軽自動車税
・自動車取得税
・軽油取引税 など
上記以外にも納付可能な税目が存在します。詳細は、「地方税お支払サイト」の操作マニュアル「税目・料金名対応表」で確認してください。不明な点がある場合は、各自治体の税務担当部署に問い合わせましょう。
(※)出典:地方税共同機構「地方税お支払サイト「税目・料金名対応表」
(※)参考:国税庁HP「クレジットカード納付のQ&A」
クレジットカードを利用して国税を納付する方法
法人カードを使って税金を納付する流れを示すと、以下のようになります。
1. 納付書を手元に準備して「国税クレジットカードお支払サイト」を開く
2. 利用者情報(氏名・住所など)、納付内容(税目・税額など)、カード情報(カード番号、有効期限、セキュリティコードなど)、納付手続き完了メールの送信先メールアドレスを入力する
3. 内容を確認して「納付手続き実行」ボタンをクリックすると納付が完了する
4. 完了した納付手続きの情報が表示されるので印刷するなどして保存する(納付手続き完了メールも届く)
なお、利用可能なクレジットカードは、以下の国際ブランドです。
■Visa
■Mastercard(R)
■JCB
■American Express
■Diners Club
クレディセゾンが発行しているクレジットカードの国際ブランドは、VisaやMastercard(R)、JCB、American Expressとなっているため、「国税クレジットカードお支払サイト」に対応しています。
税金を延滞や滞納した場合はどうなる?
税金の納付期限を過ぎると、法定納期限の翌日から完納する日までの延滞税を納付する必要があります。延滞税を求める計算式は以下のとおりです。
● 納付すべき本税の額×延滞税の割合×法定期限の翌日から完納する日までの期間÷365日=延滞税の額
なお、延滞税の割合は納付期限の翌日から2ヵ月を経過する日までの期間は年「7.3%」と「延滞税特例基準割合+1%」のいずれか低い割合を、2ヵ月を経過する日の翌日以降は年「14.6%」と「延滞税特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合を採用します。
つまり、税金を延滞や滞納した場合は、本来支払うべき税金額よりも多くの金額を支払うことになります。
なお、クレジットカードで税金を納付した場合、納付した日が法定納期限以内なら期限内に納付した扱いになるため、延滞にはなりません。キャッシュフローにも余裕が持てるので、税金の納付はクレジットカードの活用を検討しましょう。
法人税の納付や経費の支払いにおすすめのビジネスカード
実際にクレジットカードで納付する場合、どのようなカードが良いのか悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
個人事業主や会社経営者の方が法人税を納付したり、経費を支払ったりするのであれば、以下のビジネスカードがおすすめです。
● セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
● セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
以下では、各カードの基本情報を紹介します。
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よくある質問
ビジネスカードで法人税を支払う際によくある質問をまとめて紹介します。
Q1 法人税とは?
法人税とは、法人が得た所得に対して課せられる税金です。「納税義務が課せられる者」と「実際に負担する者」が同一である「直接税」に分類されます。
Q2 法人税をビジネスカードで納付するメリットは?
ビジネスカードで税金を支払うメリットは、以下のとおりです。
● 24時間いつでも利用できる
● 時間をかけずに迅速な納付ができる
● 税金を一元的に管理できる
● 実際の支払いまで余裕を持つことができる
● 税金の納付額に比例してポイントが貯まる
● 税金を納めたことがご利用明細書に記録される
Q3 法人税をビジネスカードで納付するデメリットは?
ビジネスカードで税金を支払うデメリットは、以下のとおりです。
● 手数料が必要になる
● クレジットカードで納付できない税金もある
● 領収書が発行されない
● 納付のたびに手続きが必要
● 納付額の上限が決まっている
まとめ
法人税をクレジットカードで納付することには、さまざまなメリットがあります。ビジネスシーンに役立つ優待特典が付帯するビジネスカードを保有し、法人税の納税や経費のお支払いなどで活用しましょう。
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まだビジネスカードを持っていない方は、ぜひ検討してみてください。
(※)「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカン・エキスプレスの登録商標です。(株)クレディセゾンは、アメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき利用しています。
(※)「QUICPay」「QUICPay+」は、株式会社ジェーシービーの登録商標です。
(※)Apple、Appleのロゴ、Apple Pay、は、Apple Inc.の商標です。iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されています。TM and © 2025 Apple Inc. All rights reserved.
(※)Google Pay 、Google Pay ロゴ、Google Play 、Google ロゴ、Android はGoogle LLC の商標です。
(※)Google Pay は、おサイフケータイ(R) アプリ(6.1.5以上)対応かつAndroid5.0以上のデバイスで利用できます。
(※)「おサイフケータイ」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。
この記事を監修した人

【保有資格】
CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、MBA(九州大学大学院経済学府 経営修士課程修了)









