個人事業主・中小企業向け あなたにピッタリのカードが見つかるビジネスカード診断
ビジネスカード
更新日: ー 公開日:

出納帳とは?帳簿の役割や種類、書き方、内容が合わない場合の対処法を解説

  • Facebook
  • X
  • Line
会社や事業では、お金の流れを把握することが大切です。出納帳(すいとうちょう)は、現金や預金のやり取りを記録する帳簿で、お金の流れの可視化や不正経理の防止に役立ちます。

ただし、出納帳と実際の現金残高が合わないケースも少なくないため、対処法を知っておくと良いでしょう。

本記事では、会社の経理担当者や事業を開始して帳簿が必要となった方に向けて、出納帳の基本や種類、役割や書き方、内容が合わない場合の対処法などを解説します。

出納帳とは?

出納帳(すいとうちょう)とは、日々の入出金を記録する帳簿です。

事業を行っていると、商品の仕入れや売上など、数多くの取引が発生します。取引の数が多くなるにつれて入金や出金も増え、お金の流れや残高を確認することは容易ではありません。

出納帳で日々の入出金を記録し、実際の残高と帳簿残高を照合しておけば、お金の流れや正確な残高を把握できます。出納帳は、会社や個人事業などで収支を適切に管理するために必要な帳簿です。

なお、会計帳簿には「主要簿」と「補助簿」があり、出納帳は「補助簿」に分類されます。

帳簿の種類

会計帳簿には、出納帳を含め、以下のような帳簿があります。

主要簿 ・仕訳帳
・総勘定元帳
・日記帳
補助簿 補助元帳 ・商品有高帳
・売掛金元帳(得意先元帳)
・買掛金元帳(仕入先元帳)
・経費帳
・固定資産台帳
補助記入帳 ・現金出納帳
・預金出納帳
・小口現金出納帳
・売上帳
・仕入帳
・受取手形記入帳
・支払手形記入帳

それぞれの帳簿は、会社や事業の財政状況や経営成績を把握するために重要です。また、仕訳帳や総勘定元帳のように、法人税法により記録の作成および5年から7年の保管が義務付けられている帳簿もあります。

出納帳の種類

出納帳には、「現金出納帳」と「預金出納帳」の2種類があります。

● 現金出納帳:現金の出金や入金を記録する帳簿
● 預金出納帳:銀行預金の出金や入金を記録する帳簿

それぞれ、順番に解説します。

現金出納帳

現金出納帳は、現金の出入りを日付ごとに記録する帳簿です。

「いつ」「何の目的で」「いくら使ったか」「いくら受け取ったか」などを記帳するため、現金の入出金の流れを一目で把握できます。

日々の現金の動きが多い小規模事業者や個人事業主に利用され、売上帳や仕入帳の役割を兼ねる場合もあります。

預金出納帳

預金出納帳は、銀行口座を通じて行われた入出金の内容を日々記録する帳簿です。

現金出納帳が手元の現金の動きを管理するのに対し、預金出納帳は「銀行預金」という資産の増減を把握するために用いられます。

記録には、振込や引き落としの日時、金額、取引相手の名前や用途なども記載されるため、あとから「誰が」「何の目的で」送金や受け取りをしたのかを確認できます。

出納帳の役割

出納帳の役割

出納帳の役割は、主に以下のとおりです。

● キャッシュフローの管理ができる
● 資金繰りに役立つ
● 現金の不正を防げる

それぞれ順番に解説します。

キャッシュフローの管理ができる

キャッシュフローとは、現金が実際にいつ入金され、いつ支出するかという資金の流れを示すものです。

企業や事業の運営では、帳簿上の利益だけでなく、キャッシュフローを管理し、資金繰りに支障をきたさないことが求められます。

出納帳をつけることで、日々のお金の流れを把握でき、会社や事業のキャッシュフロー管理に役立ちます。資金の使用時期と金額を把握でき、実際の現預金と帳簿上の現預金との差異を確認することも可能です。

資金繰りに役立つ

出納帳を継続して記録することで、1日単位、1週間単位、1ヵ月単位の入出金額を把握できます。

出納帳のデータを分析することで、今後の入出金の見通しも立てやすくなるでしょう。3ヵ月後や半年後の資金繰り計画を立てる際にも、具体的な数値を基に実用的なプランを立てることができます。

現金の不正を防げる

現金や預金など直接お金を扱う部署では、不正経理のリスクがあります。現金の取引があるにもかかわらず、現金出納帳を記録していない場合、不正な持ち出しが判明するまで時間がかかってしまうケースもあるでしょう。

出納帳をつけ、現金や預金を適正に管理しておくことで、不正が発生するリスクを軽減できます。また、出納帳と現金・預金残高を複数人で照合するなど、不正が発生しにくい体制を整えることも大切です。

出納帳の書き方

出納帳をつけるときの主な手順は、以下のとおりです。

1. 出納帳の書式を決定する
2. 日々の収支を記録する
3. 月末に出納帳の集計を行う

各手順を以下で詳しく解説します。

1. 出納帳の書式を決定する

出納帳に決まった様式はないため、利用しやすい形式を選択します。

手書きの場合にはノートタイプの出納帳が市販されており、表計算ソフトのテンプレートもインターネット上で提供されています。また、会計ソフトやアプリなども便利です。

出納帳には、日付や勘定科目、出金や入金、摘要、残高などを記載します。

2. 日々の収支を記録する

出納帳の書式を決定したら、最初の行の摘要欄に「前年繰越」や「前月繰越」と記載し、残高を記入しましょう。そして、日々の収支を記録していきます。

例えば、1月5日に1,000円の商品を現金で売り上げた場合は、日付の欄に「1月5日」と記入し、勘定科目に「現金売上」や「売上高」などと記載します。摘要欄に詳細を記入し、入金欄に「1,000円」を記載する流れです。

出納帳の記載は取引の都度行い、実際の現金との照合も毎日行いましょう。また、通帳への記帳もこまめに行うことが大切です。

3. 月末に出納帳の集計を行う

月末には、その月の取引を集計して締めを行います。入金額、出金額、残高をそれぞれ集計し、金額に差異がないか確認しましょう。差異があった場合は、その月の取引を見直して、計算ミスがないかチェックします。

帳簿上の確認が終わったら、実際の現金残高や預金残高と照合しましょう。残高が合わない場合は、出納帳に記載していない取引がないか、計算ミスがないかを再度確認してください。

現金出納帳の書き方

現金出納帳を作成する場合は、最初の行の概要欄に「前年より繰越」と記載し、前年末の現金の金額を現金残高欄に記載します。

年の途中で開業した場合は、「元入金」と記載して、事業資金として用意した現金の金額を現金残高欄に記入しましょう。

そのあとは、現金による売上や支出などを下表のように記載します。

〇年
月日
概要 入金 出金 現金残高
現金売上 そのほか 現金仕入 そのほか
1月1日 前年より繰越         100,000円
1月10日 売上
〇〇商店
ノート400冊@100円
40,000円       140,000円
1月15日 事務所光熱費       10,000円 130,000円
1月18日 仕入れ
〇〇商店
下敷き200枚@80円
    16,000円   114,000円

現金出納帳の記帳は毎日行い、現金残高と実際の現金が一致しているか確認しましょう。

また、項目の種類や記入方法などはある程度自由に設定できるため、ご自身の事業に適した方法を見つけると良いです。

預金出納帳の書き方

基本的に、預金出納帳の書き方は現金出納帳とほとんど変わりません。

〇年
月日
概要 相手先名 入金 出金 預金残高
預金売上 そのほか 預金仕入 そのほか
1月1日 前年より繰越           200,000円
1月10日 売上
ノート400冊@100円
〇〇商店 40,000円       240,000円
1月15日 家賃 大家       100,000円 140,000円
1月18日 仕入れ
下敷き200枚@80円
〇〇商店     16,000円   124,000円

預金出納帳には、銀行口座での入金や出金を記録します。そのため、預金出納帳は通帳との一致を前提とし、振込人や取引内容を明記することが重要です。

出納帳が合わない場合の対処法

出納帳に記入した残高や内容と、実際の現金や預金残高が合わない場合の対処法は、主に以下のとおりです。

● 記入漏れがないか確認する
● 計算をやり直す
● 重複記帳や日付のズレを確認する
● 現金を数え直す
● 合わない場合は勘定科目「現金過不足」をつくる

それぞれ順番に解説します。

記入漏れがないか確認する

出納帳と実際の現金や預金残高が一致しない場合、最も多い原因のひとつが「記入漏れ」です。

少額の立替払いや領収書をもらわなかった支出などは見落としやすく、帳簿に反映されないことがあります。

出納帳の内容と残高が合わない場合は、まずレシートや請求書、通帳、クレジットカードの明細と照らし合わせて、記入漏れがないか確認しましょう。

計算をやり直す

出納帳を手書きで作成している場合、数字の転記ミスや桁間違いによって帳簿残高が実際と一致しないケースがあります。

入金と出金の集計時に加算と減算を誤ると、差異の原因に気づきにくくなるため、日々の記帳に使ったレシートや領収書をすぐに破棄せず、帳簿と照合できる状態で保管しておくことが望ましいです。

また、残高が合わない場合は、最初から数字が間違っていないか確認し、計算を見直しましょう。

重複記帳や日付のズレを確認する

出納帳の残高と現金が合わない原因として、同じ取引を二重に記帳する「重複記帳」が挙げられます。

例えば、通帳に記載された引き落としと同一の領収書を、別々の取引として記録してしまうと、集計結果が実際の現金と一致しない可能性があります。

また、取引日と記帳日がずれている場合も、月末や決算時の残高にズレが生じる原因になりやすいです。

出納帳の整合性を保つためには、定期的に重複や日付の誤りがないかを見直しましょう。

現金を数え直す

記入漏れや計算ミス、重複記帳など帳簿上の確認をすべて行ったにもかかわらず、出納帳の残高と実際の現金に差がある場合は、「現金の数え間違い」が原因である可能性があります。

小銭が多い場合、手作業で数える際に数え間違いや見落とし、金額の見間違いが発生することも少なくありません。

出納帳が正しいと判断できた場合は、現金をもう一度丁寧に数え直してみましょう。

合わない場合は勘定科目「現金過不足」をつくる

記入漏れや計算ミス、現金の数え直しなど、あらゆる確認をしても帳簿と実際の現金が一致しない場合は、いったん「現金過不足」という勘定科目で処理を行う方法があります。

現金過不足は、現金の過不足を一時的に記録するための科目で、原因が判明し次第、正しい科目へ振り替えることが前提です。

仮に原因が不明なまま決算を迎える場合には、過不足金額を「雑損失」または「雑収入」として処理します。

ただし、できる限り原因を突き止めて正しい勘定科目に修正するのが望ましい対応です。また、現金過不足の勘定科目を使用しないためにも、記帳ルールの見直しや記録方法の整理なども行いましょう。

出納帳での入出金管理におすすめのクレジットカード

日々の多くの取引を記録する際に、セゾンカードはとても便利です。クレジットカードで支払った分はWEB明細ですぐに確認できるため、出納帳の記載に役立ちます。また、最大15ヵ月分の明細書をPDFで保存可能です。

以下では、おすすめのビジネスカードを2枚紹介します。

セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード

セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カードは、年会費無料で利用できるビジネスカードです。

申込時は決算書や登記簿謄本の提出が不要なため、起業して間もない会社や個人事業主の方でも気軽にお申し込みできます。

また、一時的な増額申請に対応しているため、高額になりやすい税金も無理なくお支払いできます。支払額に対してはポイントが還元され、節約や経費削減につながります。

このほか、会計・給与計算のクラウドサービス「かんたんクラウド(MJS)」の月額利用料2ヵ月無料という特典が付帯しているのも魅力です。本サービスには自動仕訳作成機能が搭載されており、経理業務の効率化を行えます。

さらに、特定のビジネス関連のサービスでカードを利用すると、通常のポイント還元率0.5%(※)の4倍である2%のポイント還元が受けられます。以下は、ポイント4倍サービスの対象になるサービスの一例です。

● アマゾンウェブサービス(AWS)
● エックスサーバー
● お名前.com
● かんたんクラウド(MJS)
● クラウドワークス
● サイボウズ
● マネーフォワード クラウド
● モノタロウ(事業者向けサイトのみ対象)
● Yahoo!ビジネスサービス

日常生活で役に立つセゾンカード会員限定の特典も充実しており、例えば、毎週木曜日に全国のTOHOシネマズでお好きな映画を1,200円(税込)で鑑賞いただける「セゾンの木曜日」があります。

セゾンカードのスマートフォンアプリ「セゾンPortal」からクーポンを取得いただき、WEB(インターネットチケット販売“vit®”)または劇場でのチケット購入時にクーポンをご利用いただくことで特別料金で映画鑑賞が可能です。

(※)ほかカードにてSAISON MILE CLUB(セゾンマイルクラブ)へご入会いただいている方は本サービスの対象外となります。
(※)一部還元率の異なるサービスおよび加盟店がございます。


>>詳細はこちら

セゾンコバルトアメックス新規入会キャンペーンセゾンコバルトアメックス新規入会キャンペーン

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード

「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード」の特長は、以下のとおりです。

● 年会費は初年度無料、翌年度以降33,000円(税込)
● 追加カードは最大9枚まで発行可能(1枚につき年会費3,300円(税込))
● サービス年会費5,500円(税込)の「SAISON MILE CLUB(セゾンマイルクラブ)」の登録でJALのマイル最大1.125%還元(※1)(※2)
● クレジットカードの利用限度額を高額に設定できる可能性がある
● プラチナカードならではの「コンシェルジュ・サービス」や「旅行傷害保険(※3)」なども利用可能

年会費は初年度無料、2年目以降は33,000円(税込)で利用できます。

個人用カードと異なり、引き落とし口座を「個人名義口座」と「法人名義口座(代表者名併記のもの)」から選べることがビジネスカードの魅力です。法人名義口座を選べば、経費管理がスムーズになるでしょう。

また、海外ショッピングでは通常の2倍(1,000円につき2ポイント)の永久不滅ポイントが貯まるため、事業で使う物品やサービスを購入する際もお得です。

なお、1枚あたり3,300円(税込)の年会費で最大9枚までの追加カードを発行可能です。追加カードでのお支払いも、永久不滅ポイントの付与対象のため、ビジネスで使う物品・サービスのお支払いに備えて、社員に追加カードを持たせておきましょう。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カードは、ビジネスに役立つ優待特典・サービスが充実しています。

また、ビジネス用カードでありながら「SAISON MILE CLUB(セゾンマイルクラブ)」を優待価格の年会費5,500円(税込)で利用できる点も特長です。

なお、「旅行傷害保険の補償額」「プライオリティ・パスへの無料登録」「海外でのサポート体制」については、セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス(R)・カードと同様に補償や優待、サポートが手厚いため、海外出張の際にも安心の1枚です。

ほかにも、「セゾンの木曜日」の利用で映画がお得に楽しめたり、「セゾンフクリコ」が入会費・年会費無料で利用できます。

「セゾンフクリコ」とは、全国25,000以上の施設を最大66%OFFで使える優待割引サービスです。特別優待として映画鑑賞券が1,300円(税込)からご購入可能です(お一人様20枚/年まで)。

ほかにも、レジャーやグルメ、トラベルなどさまざまな優待割引を、専用サイトからいつでもご利用いただけます。

(※1)一部還元率の異なるサービスおよび加盟店がございます。
(※2)小数点以下は繰り上げになります。
(※3)海外旅行傷害保険は、航空券代や宿泊費などのお支払いに本カードを利用した場合に適用されます。


>>詳細はこちら

初年度無料02初年度無料02

まとめ

事業を安定して進めていくためには、手元資金の管理が欠かせません。出納帳は、日々の入出金を管理し、お金の流れを把握できるメリットがあります。

出納帳をつける際は、日付や勘定科目、摘要、入出金額を正しく記載しましょう。帳簿上の残高と実際の残高の差異をなくすため、帳簿と実際の現金との照合が重要です。

仮に出納帳と現金が合わない場合は、記入漏れや計算ミス、重複記帳などがないか確認し、現金を数え直しましょう。

また、どうしても合わない場合は現金過不足の勘定科目をつくり、今後はミスが発生しないように会計ソフトやクレジットカードの導入を検討することをおすすめします。

セゾンカードには、出納帳の記載に役立つ会計システムの優待を初め、多彩な特典が付帯します。また、お支払いで永久不滅ポイントが貯まる点もメリットです。

この機会に、ぜひお申し込みをご検討ください。

(※)「アメリカン・エキスプレス」は、アメリカン・エキスプレスの登録商標です。(株)クレディセゾンは、アメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき使用しています。