はじめに、賃金の支払いに関する基本ルールを説明します。労働基準法24条2項で「賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」と定められており、会社は給与の支払日を「毎月20日」「毎月25日」などと決めておかなければなりません。

賃金に関する事項は、就業規則の一部である「給与規定」または「賃金規定」で定められています。具体的内容については、ご自身の会社の規定をご確認ください。

給与の計算方法は、以下に示すように、「月給制」と「日給制」で大きく変わる点に留意しなければなりません。

■月給制：1か月の給与が決められていて、支払日に全額が支払われる
■日給制：実労働日数で給与の金額が変わる

なお、月給制でも、欠勤があった場合は、その分の金額が差し引かれるケースがある点にご注意ください。月給制なのか日給制なのかは、労働契約を締結する際に決められます。初任給の支払いタイミングを知りたい方は、まずは基本ルールを把握しましょう。

会社の給与規程(賃金規程)を確認すれば、初任給の金額や支払われるタイミングが分かります。規定を読んで、「締め日」と「支払日」(給与を支払う日付)を確認することが大切です。

締め日については、給与規定の「計算期間」という項目をチェックしましょう。1か月分の給与の計算期間の最終日が締め日になります。

例えば、「末締め、当月20日払い」とされている会社では、1か月分の給与が20日に支払われるため、約10日分の給与が前払いされることを覚えておきましょう。

初任給の支払いタイミングは、一般論だけではイメージしにくいかもしれません。そこで、具体例として以下のような場合を取り上げることにします。

■新卒採用で入社した場合
■中途採用で入社した場合やアルバイトの場合

それぞれの初任給の支払いタイミングについて詳しくご紹介します。

新卒採用者の初任給の支払いタイミングは、主に以下の2とおりがあります。

■4月中に初任給が支払われるケース
■5月以降に初任給が支払われるケース

締め日や支払日によって異なるので、ご自身の会社の給与規定を確認しましょう。それぞれのケースについて説明していきます。

4月中に初任給が支払われるケース
例えば、給与規定で「当月末締め、当月25日払い」とされているパターンでは、4月末日までの給与を4月25日に受け取ることになります。

4月1日に入社した方は、月給制であれば、4月25日に1か月分の給与を満額受け取ることが可能です。約5日分の給与は、前払いされることになります。ただし、残業代は締め日にならないと金額が確定しないため、翌月に支給される点に留意してください。

また月給制と日給制で、支払われる金額に差が生じます。例えば日給制で「当月15日締め、当月25日払い」とされているパターンでは、4月1日から15日までの半月分の給与しか支給されません。月給制は1カ月分が支給されるので、新入社員にとってありがたい仕組みといえるでしょう。

5月以降に初任給が支払われるケース
給与規定の文言次第では、4月中に給与を受け取れないケースもあります。例えば給与規定で「月末締め、翌月15日払い」とされているパターンでは、4月分の給与を5月15日に受け取ることになります。

なお「翌月25日払い」とされているようなパターンでは、2か月近くも収入がゼロの状態が続く可能性がある点にご留意ください。収入がない期間が長くなるため、親から借りたり、クレジットカードのキャッシング機能を利用したりして生活費を工面することも検討しましょう。

「月末締め、当月25日払い」の会社に中途採用されて1日付で入社したというパターンでは、月給制ならば入社月の支給日に満額支給されます。ただし、残業代は締め日にならないと確定しないため、翌月支給となる点にご注意ください。

「支払日が当月、かつ、締め日より前に入社」というパターンで、日給制ならば、入社月の支給日に勤務日数分が支給されることになります。

例えば「20日締め、当月25日払い」の会社に5日付で入社したと想定した場合、入社月の25日に、5日から20日までのうち実際に勤務した日数分が支給されます。

また「15日締め、当月25日払い」の会社に20日に入社したことを想定した場合、日給制なら翌月25日に勤務した日数分が支給されます。ちなみに、支払日(25日)の前に締め日（15日)が到来している状況であり、残業代が確定しているため、支払日に残業代も同時に支給される点にご留意ください。

なお、アルバイトであっても、給与が月に1回支払われる契約であれば、締め日や支払日は中途採用で入社した場合と同じです。ただし、時給制なので勤務した時間分の金額しか支払われません。

「額面」(総支給額)と「手取り」は異なることに注意しましょう。手取りは、額面から税金や社会保険料などを差し引いた金額のことであり、以下の式で表されます。

手取り＝額面−税金−社会保険料−積立金

なお、多くの会社では健康保険料や厚生年金保険料を翌月に控除しているため、初任給から控除されるものは雇用保険料と所得税のみというケースがほとんどです。その場合、初任給の手取りの方が翌月以降の給与の手取りよりも多くなります。

また、初年度は住民税が控除されないので、入社2年目の手取りよりも初年度の手取りの方が多い場合もあるという点にご留意ください。

社会人になったら家賃や水道光熱費、通信費、食費などをご自身で支払っていく必要があるので、お金の管理・節約が大切です。ただし、現金で支払っていると、あとで何に使ったのか分からなくなり、管理が行き届かない状態になりかねません。

ショッピングの際にクレジットカードで支払うように心掛ければ、利用明細を家計簿代わりに使えるので、簡単に支出を管理できます。セゾンのクレジットカードでショッピングをした場合、締め日は10日、引き落とし日は翌月4日なので、タイムラグが発生する点には留意しましょう。

また、ポイント還元によって生活費の節約もできてお得です。そこで、新卒就職者におすすめのクレジットカードとして、以下の2枚をご紹介します。

年会費は1,100円(税込)です。ただし、初年度は無料であり、毎年1円以上利用すれば翌年以降も無料になります。

「Apple Pay」「Google Pay」「セゾンQUICPay」のいずれかにカードを登録し、QUICPay(クイックペイ)加盟店の読み取り端末にスマートフォンをかざして支払うと、利用合計金額(税込)の最大2％相当(※)が還元(永久不滅ポイントが通常の4倍、すなわち、ショッピング1,000円の利用につき4ポイント付与)されるのでお得です。

なお、「プラスチックカード」と「ナンバーレス デジタルカード」の2種類から選べます。デジタルカードなら最短5分で発行可能です。スマートフォン決済に親しんでいる新卒就職者世代には、セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カードをおすすめします。

(※)1ポイント最大5円相当のアイテムと交換した場合となります。
(※)適用には、諸条件があります。詳細はカードお申込みページをご確認ください。

初年度無料、翌年以降11,000円(税込)の年会費で持てるゴールドカードです。国内のショッピング利用時は、通常1,000円(税込)ごとに1ポイント(最大5円相当)が貯まるところ、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードのクレジットなら1.5倍の1.5ポイントが貯まります。

ショッピングのご利用で貯まる永久不滅ポイントを自動的にJALマイレージクラブのポイントへ移行できる「SAISON MILE CLUB」の優待利用があり、2,000円(税込)の利用ごとに永久不滅ポイントが1ポイント付与される優待ポイントサービスも提供されます。(SAISON MAIL CLUBの上限マイルは年間15万マイル、登録中は通常のポイントサービスは適用されません。)

また海外・国内旅行傷害保険や空港ラウンジ優待などの旅行サービスも充実しているので、旅行やワーケーションなどで移動の予定がある方にもおすすめです。

さらに「セゾンポイントモール」を経由したオンラインショッピングでは、最大30倍のポイントが貯まります。固定費の支払いや日々のお買物で利用するだけでもしっかりポイントが貯まるクレジットカードです。

初任給の支払いタイミングは会社によって異なるので、給与規定の「締め日」「支払日」を確認しましょう。会社によっては入社月に支給されず、翌月以降となるケースもあります。

収入がゼロの状態が長くなるため、クレジットカードのショッピング機能やキャッシング機能を利用することもご検討ください。

新卒就職者におすすめのクレジットカードは、「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード」および「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」の2枚です。それぞれに特長があるので、ご自身にとって最適なカードを検討してみてはいかがでしょうか。